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石井一孝さん・金志賢さん・浦井健治さんインタビュー The Musical『蜘蛛女のキス』 2009年10月

石井一孝さん・金志賢さん・浦井健治さんインタビュー The Musical『蜘蛛女のキス』 2009年10月

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情報紙 ターミナル こぼれ話

The Musical『蜘蛛女のキス』にご出演の
石井一孝さん・金 志賢さん・浦井健治さんに座談会形式でインタビュー

 (2009年11月5日記載 この記事はWEBのみ掲載です)
 

このページは「情報紙ターミナル」が取材した内容を掲載しております。
転載はおやめください。

 

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WEB記事 ターミナルこぼれ話では、舞台の製作発表や稽古場レポートなどを随時更新しています。なお、ターミナルこぼれ話の記事はWEBサイト用に書き記した記事です。



(写真・記事の転載・複製禁止)
 

石井 一孝さんプロフィール

1991年ミュージカル『ミス・サイゴン』でデビュー。1994年には『レ・ミゼラブル』の
マリウス役に抜擢され、2001年までに同役を450回以上務めた。
出演作品は、『カルメン』『マイ・フェアレディ』『キャンディード』
『愛と青春の宝塚~恋よりも生命よりも~』ほか。
『花嫁付添い人の秘密』 では音楽監督として楽曲を提供。
シンガーソングライターとしても活躍し、ライブやCDのリリースを行っている。

金 志賢(キム ジーヒョン)さんプロフィール

1994年ソウル芸術大学演劇科卒業後、東郎劇団に所属。
中国や日本などで活動の場を広げ、1997年に劇団四季に入団。
ミュージカル『キャッツ』のグリザベラ役やミュージカル『ライオンキング』のラフィキ役を務めた。
2006年に劇団四季退団。2008年、母国の韓国で上演されたミュージカル『シカゴ』の
ヴェルマ役を熱演。2009年8月~9月は東京のシアター・クリエで上演された
『ブラッド・ブラザーズ』ミセス・ジョンストン役で出演した。

浦井 健治さんプロフィール

2000年テレビ朝日『仮面ライダークウガ』でデビュー。
その後、舞台にも活躍の場を広げ、2004年の東宝ミュージカル『エリザベート』
ルドルフ皇太子役に抜擢される。その後数々の舞台作品に出演。
2006年に上演されたミュージカル『アルジャーノンに花束を』で舞台初主演し、
その演技に対して第31回菊田一夫演劇賞を受賞。
2009年10・11月『ヘンリー六世』三部作においてタイトルロールを演じる。

 

★公演概要・製作発表の様子は
こちらのページをご覧ください。



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石井一孝さん・金 志賢さん・浦井健治さんに
座談会形式でインタビューをしました。

(インタビュアー 住川絵理/2009年10月13日取材)

 


石井さん、ゲイの役ということですが、
役作りはどのようにしましたか?



石井 一孝(モリーナ役)
  前回演じたとき、今までにない役どころだったので入り口がなかなか掴めなくて。
 ゲイの人にも色々なタイプの方がいると思いますが、モリーナはできるだけ綺麗なものを身にまとい、女性らしく振舞っているタイプです。最初、稽古に入ったときにはTシャツにズボンという普段の稽古着のスタイルでやっていたのですが、鏡に映る自分の姿を見て、これじゃあダメだと。どうも役に入れ込めない自分がいたんですね。そこで母に女性物の洋服を買ってきてもらい、髪にはかわいらしいパッチン留めも付け、毎回メイクをして稽古に臨みました。
 このとき形から入ってみたら、せりふなども自然と体に入っていくようになったので、このやり方はとてもいい方向に進んだと思います。
  前回演じたときに、りんごの皮むきができるようになったので、今回は裁縫にも挑戦して(笑)、少しでもモリーナ役に近づきたいと思っています。


浦井さん、2007年(前回上演時)原作の舞台である
アルゼンチンに行ったそうですね。どのようなことを感じましたか?



浦井健治(ヴァレンティン役)
 少しでもヴァレンティンの気持ちを理解したいという気持ちで行きました。
 行ってよかったなと思うのは、建物や街中の雰囲気はどうなのかを実際に目で見て、肌で空気を感じられたこと。
  貧富の差も大きく、地区によって歴然の差があり、生きていくのも大変なところに普通の格好で行ったら、どなられたり、マスタードのようなものをかけられたり。僕自身が犯罪も日常的に起こりうるものだという経験を実際にし、みんな生きるのに必死で、何かふつふつとしたものを心の中に抱えて毎日生きているということを感じました。


今回初参加の金さん、何か役作りで始めていることはありますか?


金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
  踊りが結構ある役ということで、体力を付けたいなと思っています。去年韓国でミュージカル『シカゴ』のヴェルマ役をさせていただいたことで少し感じは掴んだのですが、それまで長い間歌を中心にやってきたので、今回はダンスもしっかり頑張らないと。
 踊りながら歌うところも出てくると思うのですが、歌だけとかダンスだけの片方に意識が行くのは嫌なんですね。両方を大事にしたいので、ただの動きではなく、なんでこういう表現をするのかというところも先生たちと話し合って、理解して役作りをしていきたいと思います。


前回演じたときのエピソードや、
演出・訳詞・上演台本の荻田浩一さんに役作りのアドバイスで言われたことは?




石井 一孝(モリーナ役)
 毛布をたたむシーンが何度も出てくるのですが、なかなかうまくたためなくて大変でした。8小節の間にたたみ終えるようなシーンもあって、きっちり四隅を揃えてたたみたいのですが、なかなかきれいにいかなくて・・・。
  腹が立って「間に合わねー!」という“だみ声”が出ないように(笑)エレガントにたためるようになりたいと思います。

浦井健治(ヴァレンティン役)
 石井さんは、CDのパッケージを包むビニールと帯に対する愛着がすごくて、ミリ単位できっちりされているんですよね。そういう意味ではモリーナ役と似ているところもあるのかも。

石井 一孝(モリーナ役)
 今の浦井君の説明を補足すると(笑)、僕はCDコレクターで2万枚位持っているのですが、その中でも外側に付いている帯のコレクターで、あれがないとCDの価値は半減しちゃうと思うくらいこだわりなんです(笑)。帯がはがれないようにするためのビニールを売っているのでそれを付けてはずれないようにしています。そして棚にはABC順にきちっと並べます(笑)。

金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
 私、帯は最初に捨てちゃうタイプだなぁ(笑)。

石井 一孝(モリーナ役)
 捨てるならください(笑)。

浦井健治(ヴァレンティン役)
 僕自身、前回はちょっと力みすぎたかなぁという反省点はあります。外見にこだわって、どうやったら男らしく見えるかなぁと思ってやっていましたが、ちょっと肩に力が入りすぎていたような。荻田先生にもそのあたりは言われたことがありましたので、ひとりよがりにならずに、お客様とせりふを共有できるようになりたいと思います。弱さやもろさを自覚しているがゆえに、強がっているんじゃないかということを、もう一度自分の中に落として、ヴァレンティン役として存在できるように深めたいです。

金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
 私は先日の歌稽古のときに、蜘蛛女の歌うパートはすごく低いのでもう少し高くできないかなと思ったのですが、荻田先生に「この歌は半音上げたりすると理性的な感じになってしまうので、そこは変えずに、蜘蛛女の様子を出しながら低く歌って欲しい」と言われました。すごく説明が分かりやすくてなるほど~と思いました。

石井 一孝(モリーナ役)
 前回、オーロラ/蜘蛛女役は朝海ひかるさんが演じていましたが、今回は金 志賢さんが演じるということで、再演と言っても新たな気持ちになりますよね。浦井健治くんとは仲いいし、金さんとは今回初めてですがいい作品作りができるんじゃないかなと思っています。健治(浦井健治)は、熱い男なんですよ。そういうところはヴァレンティン役にぴったり。

浦井健治(ヴァレンティン役)
 僕より熱いのは石井さんです!(笑)。

石井 一孝(モリーナ役)
 いや~、健治(浦井健治)は口がすごく堅いけど、僕はムチでなぐられたらしゃべっちゃうかも(笑)。


オーロラ/蜘蛛女という役について、どのように捉えていますか?


石井 一孝(モリーナ役)
 人種差別や貧富の差が色濃く出ている時代や地域が舞台になっているので、僕の演じるモリーナという役は社会的にも、さげすまれているんですね。そういう辛い現実からたったひとつ逃れられるのは、大好きな映画を見ているときなんです。特にオーロラという映画女優がとても好きで憧れています。
  その具体的な部分と、観念的な精神が混在している象徴として現れるのが蜘蛛女。自分の善であり悪であり希望であり絶望なんですね。「モリーナ大丈夫よ」と励ましてくれるときもあれば、「あなたが間違っている」と言うように、天使にも悪魔にもなる存在です。それは、モリーナの心の声でもあるのですが、気持ちが錯乱しているところがあるので、よく意見がぶつかります。教えられたり、突き放されたりしながら、蜘蛛女といっしょに成長しているような気がします。自分でも表裏一体の存在である蜘蛛女の声というものをコントロールできないんです。
  この作品は、全員が袋小路に迷い込んだような、蜘蛛の糸にからまったような感じになるんですよ。そういうところがこの作品の魅力であり、演じる側の難しさかもしれないですね。

浦井健治(ヴァレンティン役)
  ヴァレンティンという役として言うと、モリーナはオーロラという女優に憧れることによって現実から逃げているんじゃないかと最初は思っているのですが、2幕に入るとヴァレンティンにとっても、癒しの存在になっていくんですね。そこを考えると、モリーナがオーロラに抱いている感情を理解する上でそういう考えに変わっていったのかなと思います。
 蜘蛛女については、ヴァレンティンとしてはたぶん見えていないと思っています。客観的に見ていると、冷酷な死神のようなときもあれば、後光が差すような温かい空気をも作り得るのが蜘蛛女だと思います。

金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
 私の印象としては、蜘蛛女はもしかして自分の中でモリーナとヴァレンティンを使って楽しんでいるような部分もあるんじゃないかと思います。
  世の中の人間が考えているような理性的なものではなく、自分の考えで物事を動かすことで何かが起きるということを喜んでいるような存在なのかなと考えています。これから演出家と話して役作りをしていきたいと思います。


楽曲は、『シカゴ』や『キャバレー』の作曲・作詞家である
ジョン・カンダー&フレッド・エッブが作っていますが、印象は?
今日の製作発表でも3曲が披露されましたね。



石井 一孝(モリーナ役)
 名曲揃いですよね。僕は自分で曲も作るのでコードを分析をするのが好きなんですけど、知的で音楽を熟知していて、感情にもよくリンクしているなぁと思います。歌のイントロなどがもう芝居的になっているのですごく助けられますね。

浦井健治(ヴァレンティン役)
  僕の中では歌うというより、せりふに近いようなイメージがあります。

金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
 『シカゴ』と似ているところもあるなと感じますね。音楽を聴くだけですぐにその世界に入れるような曲なので歌うのは難しいのですが、心はとても作りやすいです。荻田さんの歌詞もすごくいいのでその深さが出せるように頑張らないと。
  今日、製作発表ででお二人の歌う姿を見て、前回演じたときからこの2年の間にいろんな役をなさっているので、絶対にまた新たな何かが生まれてくるんじゃないかと思いました。そういう意味では皆さんがとてもうらやましいです。私は初めてなので必死です(笑)。

石井 一孝(モリーナ役)
 イントロが流れたら、その世界にすっと入っていってこんな気持ちだったなぁというのを思い出して心が痛くなりました。前回と同じことをやろうとはせずに、稽古が始まったら新たな気持ちでやりたいですね。

浦井健治(ヴァレンティン役)
  空気感は体が覚えていますね。僕も今日歌ってみてそう思いました。
  再演ではありますが、今回このカンパニーで作り上げるということを考えてやりたいと思います。



2009年も終盤戦に入りました。2009年を振り返っての感想と、
2010年に向けての意気込みをお願いします。



浦井健治(ヴァレンティン役)
 2009年はあっという間でした。たくさんの舞台に出させていただいて、ありがたいことだなぁと思います。
 来年は、劇団☆新感線に初めて出演させていただきます。『薔薇とサムライ』という作品です。すごく好きな劇団で、客席に座って始まる前の音楽を聴いているだけでわくわくします。それを今度は幕の内側から経験できると思うと身震いしますし、熱くなります。これからも色々なところでお声をかけていただけるように、チャレンジし続けたいと思います。

石井 一孝(モリーナ役)
 2009年は4本連続で休みなく舞台をやらせていただきました。北海道から九州までの全国公演を(違う作品で)2回やり、各地のおいしいものもいただきました(笑)。今少しだけ時間ができ、ライブ活動を行っています。年末には浦井君をゲストに迎えてディナーショーもやります。
  来年はいよいよ、『蜘蛛女のキス』 です。4月には新国立劇場の『夢の裂け目』(井上ひさしさん作・栗山民也さん演出)に出演させていただきます。東京裁判という重いテーマの作品ですが、普段ミュージカルではなかなかお目にかかれない方々ともご一緒できるので、僕にとっても新しいチャレンジができることを嬉しく思います。

金 志賢 (オーロラ/蜘蛛女役)
 劇団四季に長い間在籍していましたが、今年初めて日本で四季以外のミュージカル作品『ブラッド・ブラザーズ』に出演させていただきとても嬉しかったです。
  韓国での活動もあるかもしれませんが、日本が大好きなので日本でも求められる役者になって、色々な作品に出たいなぁと思っています。



~~~~~~~~~~~~~~~~~
The Musical『蜘蛛女のキス』
公演概要
~~~~~~~~~~~~~~~~~




脚本:テレンス・マクナリー

作曲・作詞:ジョン・カンダー&フレッド・エッブ

演出・訳詞・上演台本:荻田浩一

出演 : 石井一孝 金 志賢 浦井健治
初風 諄 今井朋彦 朝澄けい 縄田 晋 ひのあらた 田村雄一
照井裕隆 笹木重人 長内正樹 辻本知彦


【大阪公演】
日程:2010年1月16日(土)~1月18日(月)
会場:梅田芸術劇場 メインホール
チケット料金:S席12,000円 A席8,000円 B席4,000円(全席指定・税込)

お問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3800


【東京公演】

日程:2010年1月24日(日)~2月7日(日)
会場:東京芸術劇場 中ホール
チケット料金:S席12,000円 A席8,000円 Z席3,000円(全席指定・税込)

お問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3800


http://www.umegei.com/


 
 

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